令和5年12月11日。及川会長が第235回社会保障審議会介護給付費分科会に出席しました。
今回の給付費分科会では、令和6年度介護報酬改定に向け、審議報告のとりまとめに向けた意見交換等が行われました。
及川会長は、介護職員の処遇改善について「職種に着目した配分ルールは設けない」と記載があるが、そうする趣旨は理解するが、もともとは、経験・技能のある介護職員について、他産業と遜色ない賃金水準を実現するすることを目的としたものと理解しているが、経験・技能のある介護職員について、介護職以外の職員との賃金差が効果的に縮まったとは言い難い実態もあり、このことを踏まえた配分を各事業者にはお願いしたい旨。介護職が魅力ある仕事として評価されなければ、いずれにしても、介護人材の確保だけでなく、定着も難しくなる懸念。処遇だけの問題ではないが、処遇改善等については、加算という形でよいかも含め、引き続きの検討をお願いしたい旨。発言しました。
また、生産性向上に先進的に取り組む特定施設の人員配置基準の柔軟化について、試行的な取組の中で、介護サービスの質の確保及び職員の負担軽減が行われていることの確認について、「利用者の満足度等に係る指標において、著しい悪化が見られないこと」「介護職員の心理的負担等に係る指標において、著しい悪化が見られないこと」が挙げられていることについて、「著しい」の基準が曖昧であることも課題であるが、そもそも、著しいとは言えないまでも悪化が確認された段階で、介護サービスの質が確保できているとはいえず、悪化が確認される中で試行的な取組が継続されることも問題である旨。ついては、これらの不安を払拭できる、試行的な取組を行う際のガイドライン等の設定はお願いしたい旨。発言しました。
さらに、制度の安定性・持続可能性の確保について、質の担保された介護サービスを安定的に供給する体制を確保するためには、介護サービスの施設・事業者が適切な運営を行うことができる環境を整備することが大切であり、介護サービスを利用される国民のためにも、この点を踏まえた報酬改定をお願いしたい旨。等について発言しました。