令和7年4月21日。及川会長が第119回社会保障審議会介護保険部会に出席しました
今回の介護保険部会では、1.「2040年に向けたサービス提供体制等のあり方」検討会中間とりまとめについて、2.その他、として、(1)介護情報基盤について、(2)匿名介護情報等の提供について(報告)、の議論がおこなわれました。
及川会長は、「2040年に向けたサービス提供体制等のあり方」検討会中間とりまとめについて、特に介護人材の確保のところであるが、多くの介護人材の確保をする方策や介護福祉士にもとめるマネジメント機能の拡大については書かれているが、多様なニーズを抱える方々に適切に介護を提供する介護専門職を育成・確保していくことの必要性についても記載いただきたかったとの思いから、としたうえで、以下の内容等について発言しました。
例えば、介護福祉士を代表する介護職員は、新型コロナ感染症が蔓延する中では、施設・事業所の介護福祉士等が、介護現場の最前線で感染予防をしながら、世界のどこよりも低い死亡率という実績をもって、高齢者等の生活・暮らしを支え続けた。また、介護福祉士会としては、能登半島地震の1.5次避難所において要介護者を対象とした介護ブースで介護を提供させていただいた。そこでは、避難所に送られてきた方々に対し、心身状況の把握をしながら、その場で対応できる最善の介護を提供し続けた。私自身もこの役割を担ったが、大きな心身機能の低下もさせずに、2次避難所にお送りできたのは、極めて高い介護の実践力を備えた仲間が集まっていたからだと考えている。つまり、介護現場は、介護実践力のある介護人材がいてこそ成立するということである。
他方で、この実践力を備えた介護福祉士には、多様な介護人材への指導・育成する役割、介護職チームでよりよいケアをコーディネートする役割、適切なテクノロジーを活用した業務改善をリードする役割などが求められている。
ただ、これらの役割や機能は、十分な介護の実践力を備えた人材でなければ適切に担いきれるものではない。だからこそ、介護福祉の専門職としての倫理を備え、専門的な介護実践力を備えた介護福祉士の確保とこういった人材を育成する方策が重要である。
そして、こういった介護福祉士等が適切に評価されることが、介護職の魅力の向上につながり、人材確保の確立につながるのではないかと考えている。